2023年度理事長所信

共創~価値のある新たな時代へ~共創~価値のある新たな時代へ~
2021年度一般財団法人加古川青年会議所 第63代理事長 原田哲2021年度一般財団法人加古川青年会議所 第63代理事長 原田哲

2023年度一般社団法人加古川青年会議所
第65代理事長 大庫 英介

そして、未来へ…

 青年会議所の活動は、アメリカの青年によって始まりました。その青年は恵まれた境遇ではなく、当時の社会環境としても若者が自由に活躍できるものではありませんでした。
そんな状況を変えようと「人種・性別・宗教その他にかまわず一緒に暮らすことができ、人々が独自性、手腕、能力、才能を向上し最大限に発揮することが許され、個人は社会のルールを尊重できる。」そのようなVISION を掲げ、若者が真に活躍できる社会にするために立ち上げた組織が青年会議所の元となっています。
 その後、日本においても戦後の復興を掲げ各地に青年会議所の運動がはじまり、1958 年に加古川青年会議所が活動を始めました。そして、たくさんの先輩諸氏の思いをつなぎ、本年65 年目を迎えることとなりました。私たちは、この記念すべき65 周年を迎えるにあたり、これまでの活動や功績に感謝と敬意を表すとともに、これから先の時代へとつなげていかなければいけません。これまでの加古川青年会議所の歴史と原点を見つめ直し、今できることを積極的に挑戦し、国際的なネットワークをより強固にすることで運動を大きく波及させ、加古川青年会議所の未来へ向けて新たな一歩を踏み出しましょう。

 私は、前職では中学校で先生をしておりました。一生の仕事にしようと思っていたのですが、ひょんなことから父の仕事を引き継ぐことを決心し、加古川に戻ってまいりました。
中学校で先生をしている時に、尊敬する先輩から教えていただいた言葉があります。「先生の仕事は、子供がケガをしないように段差を取り除くことではなく、こけてもまた立ち上がれば前に進めることを気付かせることだ」と。ついつい、失敗をしないようにアドバイスをしてしまうのですがそうではなく、時には失敗をさせてあげることの必要性を学びました。『失敗』とは、ほとんどの人からすれば避けるべき事象で、あまりいいイメージの言葉ではないかと思います。しかし、失敗を避けるあまり、大きなチャレンジができなくなっていることはないでしょうか。私たち青年会議所がするべき活動は、できそうな目 標を達成することでなく、大きな目標を掲げ、時には無謀とも思われることにも全力で実現させるべく取り組むことではないでしょうか。今年度は、一番多くの失敗を経験する一年にいたします。

 私の強みは、自分の弱さを自覚していることだと思っています。これまでの人生で特に一番になった記憶はありません。しかし、たくさんの周りの方に支えられて、本当に幸せな人生を過ごしています。それは私が自分一人の力がちっぽけであることを理解しているからこそ、全力で周囲の仲間たちに助けてもらい、一人ではできない結果を掴んできていると考えています。そんな私が理事長という大役を受けるにあたり、私一人の思いを達成する組織運営でなく、メンバーのVISION を吸い上げ達成していける組織構築に挑戦をしたいと考えます。これから先の地域を牽引するリーダーを生み出してくためにも、今年度は課題の発見・選択を自ら行うところから各委員長に委任することで、まちに向けて『おもろい』と感じてもらえる事業の構築を続けます。

 

 

まちづくりについて

 私たちの活動エリアである加古川市、稲美町、播磨町の一市二町には約32 万人が暮らしており、一人でも多くの方に運動を届けることが必要であると考えます。
 まずは、長くこの地域で暮らしたいと思う若者を増やすために、今この地域に住んでいる人たちがもっとまちを好きになり、地域自慢をしたくなるようなまちづくりをすすめます。また、オンラインでの交流が活発になった今、青少年には同世代とのリアルな交流の楽しさを感じてもらうことで、好奇心や挑戦する心を刺激し、もっと大きな夢を持てるような活動を進めてまいります。

 

 

組織づくりについて

 青年会議所の活動を次の世代に紡いでいくためにも、会員の拡大は必要となっています。しかし、単純に会員を増やすことだけが拡大ではないと考えています。地域のすべての方に青年会議所のファンになっていただくことが拡大の基礎であり、その先に入会をしたいと思う青年を導くことが会員拡大であると考えます。今年入会するかどうかでなく、未来の加古川青年会議所につながる視点を持ち、さらにまちに発信を続けていくことが、今年度の拡大活動の基本になると考えています。

 

 

人づくりについて

 青年会議所の最大のメリットは、たくさんの出会いによる学びにあると考えます。地域の方々や他の青年会議所との交流、そして加古川青年会議所内での活発な交流を積極的に行い、メンバーの成長の一助となる機会を作ってまいります。
 さらに、全力で今を生きていくために、人生の最終VISION を明確化し理想の姿へ向けて体感的な学びを深めることで、人として、経済人としてこのまちに必要な人材を育みます。

 

 

結びに

 明るい豊かなまちを作るためには、まずメンバーの家族が幸せを感じていることが必要だと私は信じています。青年会議所活動の効率化を図り、家庭と仕事のバランスを取りながら、それでも質の高い運動を推進できる。そのような組織になることが、今後の加古川青年会議所に必要な変革だと私は考えています。私たちは持続可能な組織として、これまでの加古川青年会議所の伝統を引き継ぐとともに、次なるステップを模索し、新たな伝説の序章を始めていきましょう。